【YouTube】著作権が消滅している曲の動画に対してContent IDの著作権侵害の申し立てをされ、再審査請求も不承認となった

GarageBand・Logic Pro X を使ったDTM/DAW(音源作成)やボーカル録音をし、Illustrator・Premier Pro・After Effectsでデザインやアニメーション作成をしている、WEBデザイナー & 童謡YouTuberのひまわりです。

本当に丁寧にピアノ伴奏音源を作り、丁寧に丁寧に合唱した 滝廉太郎「花」の動画。
2023.3.19 動画をアップしたときに「Content ID に関する申し立て」を受けました。

怒り

著作権が消滅している曲に対して、なぜ??



著作権の切れている曲であるので納得いかず、、
異議申し立てをしましたが却下され、再審査請求を行いましたが不承認。

今回は最後まで納得いかない結果となりました。

今まで何度もYouTubeにて著作権侵害の申し立て(Content ID に関する申し立て)に対して異議申し立てをしてきましたが、
このようなケースもあるのだという記録として残しておこうと思います。

動画のアップと同時にContent ID に関する申し立てが届く

YouTubeに音楽入りの動画を何度かアップされている方は経験したこともあるでしょう。
アップしたと同時にアラートが入るという、なんだか怖いアレでございます。

ポイント

JASRACとTouTubeの包括契約により「JASRAC管理の国内作品で自分で演奏している場合」はYouTubeで使用できる認識なので、
今回もContent IDに関する申し立てが来ても異議申し立てして権利を取り戻す!

Content IDとは、YouTube の自動コンテンツ識別システム

Content IDとは何? アップロードと同時にメッセージが入るのってどういうこと? って思いますよね。
自動コンテンツ識別システムです。

著作権者がYouTubeに登録した情報に自動的に検知されたらアラートが走って、アップロードした動画にお知らせが飛ぶようになっているのでしょう。

YouTubeヘルプ【Content IDの仕組み】に記載されています。

YouTubeヘルプ【Content IDの申し立ての詳細】

YouTubeは一定の基準を満たす著作権者のみに「Content ID」の利用資格を付与しているとのこと。
ということは、Content IDの申し立てを送ってくる団体は、一応YouTubeと提携しているということですよね。

YouTube は、一定の基準を満たす著作権者のみに Content ID の利用資格を付与しています。著作権者が承認を受けるには、YouTube に頻繁にアップロードされる大量コンテンツの独占的権利所有者である必要があります。

YouTube では、Content ID の使用方法についても明確なガイドラインも定めています。YouTube では Content ID の使用と異議申し立てを継続的に監視し、これらのガイドラインが遵守されているかを確認しています。誤った申し立てを繰り返す著作権者に対しては、Content ID へのアクセスを無効にしたり、YouTube とのパートナー関係を解消したりすることがあります。

なるほど。。。。
誤った申し立てを繰り返す著作権者に対しては・・・・という措置もあるようなので、
私たちが異議申し立てを行うことに意味があるということだな。

どの団体からContent IDの申し立てがされたか

メモメモ。書き出しておきます。
滝廉太郎 花 動画の「曲のメロディー」に対し、Contents ID の申し立てをしてきた団体一覧

  • LatinAutorPerf,
  • LatinAutor – SonyATV,
  • UNIAO BRASILEIRA DE EDITORAS DE MUSICA – UBEM,
  • Sony Music Publishing

そして、どの地域で収益化されているかという情報もわかります。

著作権者により、以下の地域で収益化されています。
アメリカ合衆国, ウルグアイ, エクアドル, エルサルバドル, グアテマラ, グアム, コスタリカ, コロンビア, チリ, ドミニカ共和国, ニカラグア, パナマ, パラグアイ, フィリピン, プエルトリコ, ブラジル, ベネズエラ, ペルー, ボリビア, ホンジュラス, 合衆国領有小離島, 台湾, 米領ヴァージン諸島, 米領サモア, 北マリアナ諸島

上記の著作権者により、このたくさんの地域で動画が再生された場合の広告収益が取られてしまっているということですね。

Content IDに対し異議申し立てをする

動画を作成する前に、その曲がYouTubeに出して良い曲かを調べています。

今回は、滝廉太郎「花」のメロディーですので、
「花」の作曲についてJASRAC管理か、または著作権が消滅しているかを
JASRACの作品データベース検索サービスによって調べました。

曲名「花」著作権者「滝廉太郎」で検索をかけると20件表示されますが、
使用した楽譜には編曲などの情報は記載ないので、1番シンプルな表示のものを選びました。

「F.D.」というのは著作権が消滅していることを指します。

JASRAC作品コード:067-0147-7 で作曲の著作権が消滅と記載されているので「パブリックドメイン」にて、異議申し立てを行いました。

ここでの異議申し立ての手順は省きますが、
パブリックドメインの理由として、JASRAC作品コードを書いています。

怒り

通常なら、これで先方が諦めてContent IDの申し立てを取り下げてくれる(というか、規定の期限日まで放置して自動的に取り下げられているのだろう)のですが。
今回は違っていた。。。。

Content IDに対する異議申立が却下された

曲の著作権が切れているので、そのままContent IDの申し立てを取り下げるものと思い込んでいました。
まさか異議申し立てが却下されるとは。

それも期限日から随分早め。約2週間で却下される。。。

困った

著作権が消滅している曲なのに・・・・相手はなぜ強気にでてくるのだ・・・・

再審査請求を出す

Content IDの異議申し立てが却下された場合、それでも異論があれば「再審査請求」を行えます。

気付き

過去にもContent IDの異議申し立てが却下されたときに再審査請求でクリアしたので、今回もイケるはず! やってみよう!

再審査請求の手順

YouTubeヘルプ【Content IDの申し立てに対する再審査請求】を貼っておきます。

注意書きとして、以下の記載があります。

なお、再審査請求は、申し立てを受けたコンテンツを使用するために必要な権利をすべて所有していると確信がある場合にのみ行ってください。再審査請求を繰り返し行ったり、不正に行ったりすると、再審査請求の資格を失ったり、動画やチャンネルに対してペナルティが課されたりする場合があります。

コンテンツを使用するために必要な権利を全て所有していると確信がある場合のみ・・・
著作権が消滅している曲を使うのは、コンテンツを使用するために必要な権利を所有しているという意味合いになりますよね。。。

再審査請求のために提示する個人情報

かなりの情報入力を求められます。

  • 戸籍上の氏名
  • メールアドレス
  • 住所と郵便番号

ここでひるまず、入力をして次に進みます。

再審査請求で記入する項目

これはパブリックドメインとフェアユースで違います。
今回は、パブリックドメインとしてContent IDの異議申し立てをしたので、再審査請求でもパブリックドメインとしての記載となります。

このコンテンツがパブリック ドメインであるとする主張を裏付ける説明またはリンクを提示してください。
Content ID の申し立てが取り下げられるべき理由(必須)

この問いに筆者は

  • JASRACのWEBサイトでは楽曲の著作権が消滅しているという記載があること
  • JASRACの管理コード

を、日本語と英語(Google翻訳ですが)で記載して送っています。

著作権者から、削除通知が届いてしまった

再審査請求をだした翌日に、メールが届きました。

メールのタイトルは以下です。

「[著作権侵害による削除通知] 次の動画は 7 日後に削除されます」

怒り

。。。。どういうことだ。。。

慌ててYouTube studioの「花」動画の画面を確認に行くと、このようになっておりました。

受け取ったメールには、
猶予期間付きの削除の申請者: Sony Music Publishing とのこと。

著作権者の連絡先メールアドレスも記載されているのだが・・・・違和感あり。
Sony Music Publishing で検索した先のWEBサイトと、そのメールアドレスのドメインのWEBサイトが違うものだったのです。

この情報は信じていいのか? 
それさへも疑いたい状況でした。

メールでは、今後の対応も記載されています。

<次のステップ>

  • 何もしない。7 日後に削除されるのを待ちます。動画が削除された時点で、お客様のアカウントには著作権侵害の警告が適用されます。
  • 動画を削除する。7 日が経過する前に問題の動画を削除した場合、動画はサイトから削除されますが、著作権侵害の警告を受けることはありません。
  • 動画の削除を申請しているコンテンツ所有者に連絡する。

何もしないで放置すると、アカウントに著作権侵害の警告がつきます。
著作権侵害の警告を3回受けると、アカウントに紐づくチャンネルが全て停止され、全動画も削除され、新しいチャンネルを作成できなくなります。
俗に言われる「チャンネルBAN」ですね。

困った

チャンネルBANだけは絶対に避けなければ

【YouTubeヘルプ】著作権侵害の警告に関する基礎知識

7日以内に自分で動画を削除すれば、特にアカウントやチャンネルに傷はつかないようです。
これですよね。悔しいけど。

3つ目にある「動画の削除を申請しているコンテンツ所有者に連絡する」・・・?

メールアドレスは記載されていたけれど、ドメインから調べた限り海外の団体です。
全く英語ができない私がGoogle翻訳を使って異議申し立てをして、それが拒否されたわけですから

思考不能

・・・・・無理だろうな。

完全諦めモードです。

同じ動画を再アップロードはできない

すでにアップした動画に対してこの問題になっているため
同じ動画を再度アップしたら、あわよくば Content ID からスタートするのかな?

と思ってやってみたのですが。

処理を中止しました。過去にYouTubeによって削除された動画のコピーであるため、このアップロードはブロックされました

というエラーがでました。。。。

YouTubeのシステム、賢すぎる。

思考不能

再アップしたときは、まだ元動画は削除していないけど。
「削除された動画」という扱いになっているのね

まとめ

はい。問題になった動画は、悔しいですが削除いたしました。。。

今回は、納得いかない結果になってしまいました。

YouTubeとJASRACの包括契約について、もしかしたら間違った認識をしているのでしょうか。。。
Googleは細かいことは教えてくれません。

音楽のチャンネルを運営している以上、この問題はこれからも数多く登場するでしょう。
さまざまな経験をしながら、もっと深くまで理解できるようにアンテナを貼っていきたいと思います。


嬉しい

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